つみたてNISAの注意点。新制度・新商品ならではのリスク
こんにちは、やまてんです。
つみたてNISAでは金融庁による商品選別があるため、安心できる商品たちがラインナップされています。
とは言え、そうした商品にも気を付けるべき点があることはご存知でしょうか。
- 実質コストは運用実績を見てみないと分からない
- 各社で似た商品が乱立されてしまってしまい逆に分かりづらい
- つみたてNISAの制度自体が変わっていく可能性
実質コストは運用実績を見てみないと分からない
投資信託で資産運用する上でのコストは、
- 購入する時の手数料
- 運用している最中の管理費(信託報酬といいます)
- 運用している最中の諸経費(2と3を合わせて実質コストといいます)
- 売却する時の手数料(信託財産留保額といいます)
の4つになります。
長期間に渡って運用を続けるつみたてNISAでは、2.と3.は毎年コストとして負うため、この部分の安さが非常に重要となってきます。
しかし、3に関しては実際に投資信託の運用が始まって1年間経過しないと分からないのです。困ったことに信託報酬が安い商品の多くは、つみたてNISA向けに新開発した商品なので判明していません。
ですので、信託報酬は国内最安の商品が実質コストでみると最安じゃない、と言うケースもあり得ます。
※ifree新興国株式インデックス の実質コスト (1.338%)を見ると「Ahhhhhhhhh!?」と叫びたくなります
そういった意味では、ニッセイ外国株式インデックスファンドは運用実績が非常に長くて純資産総額も700億円越えていることから、安心して始められます。実質コストは恐らく0.28%程度になるでしょう。
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド【信託報酬:年率0.20412%(税込)】
※2017年11月に信託報酬を0.2592%から引き下げており、企業努力の凄まじさを感じます
各社で似た商品が乱立されてしまってしまい逆に分かりづらい
これは、金融庁の商品選別のせいで仕方ない部分もありますが、各社で似た商品を出し過ぎです。
特に三菱UFJ国際投信では商品コンセプトが全く同じなのに、つみたてNISA向けの「eMAXIS Slimシリーズ」と従来から販売されている「eMAXISシリーズ」が共存してしまいました。
実質コストでみると、「eMAXISシリーズ」は「eMAXIS Slimシリーズ」の倍以上はかかってしまいます。既得権益を守るためとはいえ酷いと言わざるをえません。
このような現状で、投資初心者が銀行や証券会社につみたてNISAの相談に行ったら、どちらの商品を勧められるのでしょうか。
つみたてNISAの制度自体が変わっていく可能性
現行のNISAは2014年に始まっていますが、2017年までに制度の改善がいくつか行われてきました。
- 2015年1月:NISA口座の口座乗り換えが可能に
- 2016年1月:NISAの非課税枠が100万円→120万円へ
- 2016年4月:ジュニアNISAの導入
このように、新制度の問題点や不満を吸収して年々良くなっていく傾向があります。
NISA制度の過去の変遷や投資信託の実質コスト問題を考えると、2018年は観察に回っていた方が安全に資産運用に取り組めるのではないかと思います。
1日1歩ずつ人生変えていこう!