中古住宅を選ぶ前に知っておきたいリスク:地盤リスク
こんにちは、やまてんです。
投資家クラスタの中には「新築戸建ては無駄に高い!買うなら中古だ!!」と唱えている人も少なくありません。
私も仮に買うとしたら中古住宅を選び、DIYで内装リフォームしようかなと考えています。
しかし、費用が安いからという理由だけで住宅を選ぶと、後々取り返しのつかない事態になる可能性については理解しておいた方が良いかと思います。
今回は中古住宅で一般的に見られるリスクの1つを紹介したいと思います。
お題は「地盤リスク」です。
30年前は地盤の良し悪しを調べていない
私と同年代で20代後半から30代前半の方ですと、同期の中でマイホームを持っている人が出始めているかもしれません。
そうした方に聞けば分かりますが、家を建てる際は地盤の良し悪しを調べています。
上の画像はスウェーデン式サウンディング試験を行っている風景です。
地面に針をぐりぐり差し込んで、地盤の固さ(締まり具合)を判定する試験。調査結果に土の細かさも掲載されるが、差し込んだ時の音で判断しているため信憑性に疑問が付く(音で判断しているから”サウンディング”なのです)。だが、早く、安く、技術習得も簡単なことから業界全体に愛されている。
皮肉っぽく説明を書きましたが、実は2000年以前ではこの調査すら義務付けられていませんでした。
※2000年の建築基準法改正(品質確保促進法の施行)によって実質的に義務付け
特に1990年以前は試験方法が確立されていなかった背景も合わさり、当時は調査しないのが当たり前だったことでしょう。
今の時代は地盤を補強している
また、今の時代ですと悪い地盤だと判定された時には、地盤改良といって地盤を人工的に固くしたり家を支えるための柱を地中に差し込みます。
上図では地中にセメントの柱を作っています。
家を建てようとする土地が悪い地盤だったら、だいたいこの工事を提案されることでしょう。
金額ざっと80万円(家の間取りと土地の面積次第ですが…)。
高いと思うかもしれませんが、お金で安心を買える時代になったということです。
※ちなみにこの工事を選ぶと、土地の売却や家の建て替えをする時に柱の撤去代で250万円ぐらいかかることも知っておいた方が良いでしょう
立地・地形などから地盤が強そうなところを推定する
じゃあ2000年以前の中古住宅は選ぶなと言う訳ではありません。
お家選びの条件に「地盤が強そうなところ」も加えましょうということです。
東京近辺に限って言えば、「武蔵野台地」か「下総台地」を選ぶと良いよという話です。
※下図のオレンジ色の箇所になります
細かい説明を省くと、台地というのは比較的古くから出来上がっている地形なので雨風によって締め固まっているのです。
(※スウェーデン式サウンディング試験やると調査結果上は悪い地盤って出やすいじゃん、とかありますが説明は割愛)
そうは言っても家自体の作りも今より規制が緩かったため、地盤が強いから安心とは言い切れません。
ですが、避けられるリスクなら極力さけておく方が良いでしょう。
…ちなみに地名に「~~台」や「~~丘」、と付く地域も地盤が強いことが多いです。
1日1歩ずつ人生変えていこう!
▼台地の場所は地理院地図から確認できます