両親の口から漏れたリバースモーゲージ…とは?
こんにちは、やまてんです。
20代には馴染みの無い言葉ですが、最近リバースモーゲージが流行っているのでしょうか。
正月で実家に帰ったところ両親に相談されたのをきっかけに調べてみました。
月々の返済をほとんど必要とせずにまとまったお金を借りられるメリットもありますが、リスクや問題点も多くみられます。
私のようなゆとり世代の両親はちょうど検討している時期かもしれないので、この記事が参考になれば幸いです。
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージとは、高齢者が住む持ち家や土地などの不動産を担保にして、お金を借りることができるローン商品です。
このローンの大きな特徴は返済方法にあり、通常の不動産担保ローンでは元金+利息を毎月返済するのに対し、リバースモーゲージでは利息分だけで済むのです。
金融機関によっては利息分を借りたお金に組み入れることで、借りている期間中は返済が一切不要だったりします。
このローン商品を利用することで、
といったことができちゃいます。
では、借りたお金はどうやって返すのか。借りた本人が死亡したり家を手放したタイミングで担保にしていた家や土地を処分して返済するのが一般的です。
リバースモーゲージのリスク<利用者視点>
持ち家に住みながら売却することなく利用できるリバースモーゲージですが、リスクも指摘されています。
- 金利上昇リスク
- 担保評価額下落リスク
- 想定以上に長生きするリスク
リバースモーゲージの金利は変動金利が採用されており、現在は3%前後になります。
約850兆円分の国債を中央銀行や民間銀行が保有している現状では利上げは無いと信じていますが、将来利上げが行われると返済額が膨らむ可能性があります。
※日本で利上げが起こると、日本で金融危機が起こると言われている
(金利が上がる→新たに発行する国債の利回りが上がる→発行済み国債の魅力が無くなる→発行済み国債の価値が下がる→国債を大量保有している銀行が大損→債務超過になった銀行が破産→金融危機)
私はむしろ担保評価額下落リスクを心配しています。
不動産の2022年問題なども考えると、もし両親がリバースモーゲージを利用したら、返済のタイミングまでに不動産の評価がどう変化しているか非常に気がかりです。
上記のリスクを考慮してか、借りられる上限額は担保評価額40%~70%程度に抑えられています。
ですが担保評価額は1~2年おきに見直しが入るようになっており、借りた金額>借りられる上限額になってしまうと、差額分の一括返済を求められてしまうこともあります。
最後に長生きリスクですが、契約期間が設定されたリバースモーゲージも存在します。
もし、契約期間が完了するとそのタイミングで返済しなければいけないため、人生の最後の最後で持ち家を無くす…といったリスクも無い訳ではありません。
リバースモーゲージのリスク<こども視点>
リバースモーゲージのリスクは利用者だけでなくそのこどもたちにも及びます。
自身が利用を検討している、両親が検討している場合は、ぜひ以下のことは知っておくべきです。
- 返済しきれなかった場合、残債は法定相続人が払う
- 介護目的でも親の実家に同居できなくなる可能性が高い
リバースモーゲージは、借りるのは両親だが返済は相続人である子どもがやらなきゃいけません。
そのため、利用する時は相続人全員の同意が必要になります。つまり、リバースモーゲージで作った借金が不動産売却で返済しきれなかった時は、こどもが借金を背負うのです。
また、リバースモーゲージの申し込み要件が「ご自宅で夫婦2人暮らしまたは1人暮らしの方」のため、介護目的で両親と同居している場合はそもそも利用できません。
ちなみに、リバースモーゲージを申し込んだ後に両親と同居してばれてしまった場合、契約の解除と借りたお金の一括返済が待っていますので絶対にやめましょう
※銀行によっては申請することで同居を許可してくれる可能性があります
ゆとり世代の人は両親がちょうどこの制度を検討し始めているかもしれません。
「利息分を借りたお金に組み入れる」という時点で負の配当金再投資になってしまっているので個人的に論外ですが、リスクを把握した上で両親と話し合いましょう。
1日1歩ずつ人生変えていこう!